大学受験を控えている高校生なら「赤本っていつから解けばいいの?」と一度は思いますよね。
そこで今回は赤本をいつから解くべきなのかについて、経験をもとにしながら説明してきます。
ちなみに私は
- センター試験 85%
- 国公立理系に現役合格
ですのである程度の信頼性はあるかと思います。
本記事は国公立大学を目指す公立高校生向けです。
私立高校に通う人は授業スピードがもっと速いでしょうから、赤本に手をつける時期はより早くなるでしょう。
【結論】共通テストは7月・二次は9月
赤本を本格的に解くのは
- 共通テスト:7・8月
- 第一志望二次:9・10月
- 私立併願:受験日1週間前
がおすすめです。
「え?早くない?11月からでいいって聞いたよ」という高校生もいるでしょう。
たしかに一般的な赤本を解く時期に比べると早いかもしれません。
しかし逆に言えば、共通テストの赤本を7月に解けるぐらいのレベルにもっていけば、合格率はグッと上がります。
共通テストは夏の段階で、目指す得点の1~2割下が取れていることが理想です。
8割を目指すなら7・8月で6~7割くらい。
得意科目なら7割・苦手科目なら6割といった感じ。
習っていない範囲はどうするの?
夏ごろから共通テストの過去問を解こうとすると、まだ学校で習っていない範囲もあるでしょう。
受験生が赤本を解く時期を遅めている一つの原因でもあります。
しかし習っている範囲だけでも解いてください。
制限時間も、習っていない範囲には15分かかりそうだから、45分で習っている範囲を解こう、と。
習っている範囲までわざわざ後回しにする必要はありません。
ただし本番と同じようにすべて一気に解きたい、という気持ちもありますよね。
そのようなときは、赤本2周目または予想問題集で大丈夫です。
まだ基礎が身についていないから
2年間にわたり塾でアルバイトをしていたのですが、生徒に「赤本は早く解いたほうがいいよ」と伝えると、よく帰ってくる言葉が「まだ基礎が身についていないから」です。
だったら聞きたい。
基礎をすべて完璧にするつもりですか?
基礎を身につけよう→暗記しよう→まだすべて覚えられていない→まだ基礎を身につけよう→まだまだ暗記しよう
いやいつまでやってんねん。
たしかに基礎をすべて完璧にしたら無敵です。
それ以上のことはありません。
しかし勉強時間は限られています。
基礎もある程度のところで見切りをつけて、さっさと赤本を解いてください。
赤本を解いていけば苦手分野や忘れていたポイントが自然と浮き彫りになります。
そして浮き彫りになった部分を強化していきます。
赤本を解く→苦手がわかる→苦手をつぶす
できるだけ早くこの流れで勉強しましょう。
とりあえず3年分解いて、目標点の2割下が取れてればどんどん解いてOKです。
みんなまだ解いていないよ
あとは「みんなまだ解いていないよ」ですね。
大学受験の勉強において「みんなまだ~だよ」は超危険です。
なぜなら受験は落ちる人のほうが多いからです。
みんなと同じことをしていたら、落ちる大勢に入ることになります。
しかも勉強にフライングはない、というのは有名ですよね。
勉強において早いのはいいことです。
「共通テストの赤本は11月でいいから、まだいいか」ではなく、「今解けるようにしてしまおう」です。
赤本を解く4つの目的
そもそも何のために赤本を解くのでしょうか?
次の4つの目的のためです。
- 傾向を掴む
- 自分のレベルを知る
- 苦手を見つける
- 慣れる
「よくわからんけど赤本解くか」ではなく、目的・意思を持って解くことが大切です。
赤本の使い方
ここでは赤本の使い方を次の3つのポイントに分けて説明していきます。
- 必ず時間を計る
- 最新年から解く
- 復習する
必ず時間を計る
タイマーでも時計でもなんでもいいので必ず時間を計ってください。
共通テストは「よく考えて解きましょう」という試験ではないからです。
「決められた時間で迷わず解いてください」という試験です。
最終的な理想は、制限時間のマイナス10分で目標点が取れるようになること。
最新年から解く
赤本を解く順番については
最新年から解く派と古い年から解く派に分かれます。
正直どちらでもいいです。
なぜなら最終的にはすべて解くからです。
ただ迷うなら最新年から解くことをおすすめします。
新しい年と古い年では問題の形式が若干違うので、古い年から解いて「こんな感じなのか」と思ってずっと勉強していたら、直前で「新しい年の問題形式違うじゃん」となりうるからです。
「新しい年の問題で直前に腕試しがしたい」というのもありですが、赤本以外でも腕試しはできますよ。
復習する
赤本の解きっぱなしは最悪です。
必ず復習をしてください。
大切なのは正解の選択肢以外も見ること。
正解の選択肢だけを見て「ふーん」はもったないです。
不正解の選択肢がなぜ不正解なのか考えることで一石二鳥・三鳥になります。
赤本を解いて点数を確認するだけの人としっかり復習する人では、同じ「赤本を解いた」でも最後の結果が大きく変わってきます。
赤本は何年分解くべき?
ここでは赤本を何年分解くべきなのか説明していきます。
共通テスト・第一志望二次は10年分がマスト
演習不足にならないためにも10年分はマストでしょう。
10年分以上は、解いたほうがいい派と解く必要がない派に分かれます。
10年分以上解いたほうがいい派の考えは
- 演習量が増え慣れる
- 過去のセンター・共通テストは良問が多い
などが挙げられます。
対して10年分以上は解く必要がない派の考えは
- 問題形式が違う
- データが古い
などです。
私自身、1周目は赤本に掲載されている分(だいたい20年分ほど)すべて解いて、2周目は最新10年分を解いていました。
ただし、苦手だった国語に関しては2周目も20年分解きました。
どちらにせよ、最低でも10年分を解けば心配ないと思います。
併願私立は1~3年分
第一志望が国公立の人で、併願で私立を受けるなら、私立受験日の1週間前に1~3年分解いておきましょう。
私立の過去問は傾向を知る程度でOKです。
共通テスト対策で基礎は身についていますし、第一志望国公立の過去問で演習を積んでいるなら心配はいりません。
ただし早稲田・慶応を併願で受けるなら、もう少し頑張らないと難しいかもしれません。
早稲田・慶応は第一志望で狙う人も大勢いて、敵が手ごわいのは確かです。
直前の腕試しには予想問題集を使おう
なぜか「赤本で直前の腕試しをしたい」と考える受験生はいつになっても多いようです。
しかし最新年の問題は本番で絶対に出ません。
躊躇せず夏ぐらいに解いてしまいましょう。
そして腕試しには予想問題集が使えます。
河合塾や駿台予備校が出しているので活用しましょう。
まとめ:「まだ赤本解くのは早いでしょ」は危険
今回は赤本はいつから解くべきなのか説明しました。
「まだ赤本解くのは早いでしょ」はけっこう危険で、いざ直前にやってみると「点数が取れない、どうしよう」と焦る可能性もあります。
勉強は何でもかんでも早めが基本です。
「夏から赤本は早いでしょ」と思わず、夏に間に合うよう基礎をそれなりに身につけてください。