この記事を開いた人は化学科志望の高校生か、学生実験が始まる前の大学生でしょうか?
当ブログの管理者が化学科3年生となり、うわさの学生実験が始まりました。
今回は「大学の学生実験って何?」をメインに、レポートはどれくらい書くのか、実際に感じたことなども述べていきたいと思います。
つらい、忙しいと言われがちな化学科の学生実験の実態はいかに。
大学の学生実験って何?
化学科志望の高校生の人は、「学生実験って何?」という感じだと思いますので、学生実験について簡単にまとめておきます。
学生実験の特徴
- 研究を行うための実験基礎を身につける目的
- 主に理系の3年生が受ける
- 単位を取らないと進級できない
- 成績は出席とレポートで決まる
- 平日は月曜から金曜まで毎日実験がある
大学によっても事情は違うのであくまで一例ですが、どこの大学も似たような学生実験を行うかと思います。
おそらく高校生の人も学校で物理や化学・生物などの理科の実験を行ったことがあるでしょう。
中学生・高校生であれば実験はあくまで補足的で、テキトウに実験してから感想に「楽しかった」と書いておけばまったく問題ないですよね。
ただ大学ではこの学生実験がかなり重視されます。
毎日夕方まで実験して、実験ごとにレポートという名の長文書類を書き、「毎回出席・レポート提出をして、単位を取らないと進級できないよ」というかなりのシビアさ。
学生実験は、「理系大学生・化学科大学生は忙しい」とよく言われるの理由の一つです。
学生実験の実験内容は?
学生実験は授業の一部なので、実験内容を詳細に書くことは避けておきますが、さまざまな分野の化学実験を行います。
例えば、
- 分析化学実験
- 有機化学実験
- 生物化学実験
- 物理化学実験
などです。
1人で行う実験も多い
大学には実験器具が豊富にあるので、1人で実験を行うことも多いです。
「中学生・高校生のときはグループの人に任せていた」という人も、しっかり責任を持って行わないとレポート提出ができません。
もちろんグループ実験の場合も人任せにするのは要注意。
大学では危険な試薬を使うことがよくあるので、自分が意識して主体的に行動していないと、命の危険が迫ることもあります。
TAさんが超優しい
TAさんというのは、授業の手伝いをしてくれる大学生や大学院生のことです。
生徒25~50人ほどの学生実験に5人くらいTAさんが付いてくれるので、困ったことがあればすぐに聞いて解決できます。
つい先日も実験中にビュレットが詰まってしまったのですが、TAさんに言ったらさっと詰まりを改善してくれました。
学生実験が始まる前は、「不器用で、みんなから遅れてしまったらどうしよう」と心配していましたが、TAさんたちのおかげでとても楽しく実験できています。
TAさんマジ優しい、神。
みなさんが入学する大学・通っている大学にもTAさんがいるといいですね。
学生実験のレポートはどれくらい書くのか?
学生実験が終わったら必ずレポートを書いて提出します。
特別な理由がない限り、レポートを1つでも提出し忘れると単位がもらえません。
レポートの文章量は、実験によってもちろん違います。
この記事を書いている日(2021.04.22)は、実験が始まったばかりでレポートはまだ作成途中ですが、1回目の実験レポートは2000字ほど、2回目の実験レポートは3000字ほどになりそうです。
(某感染症のせいで実験時間が通常より短くなっているので、通常通り実験を行う場合はレポートの文章量がもっと増えると予想されます。)
グラフや表の作成に慣れていないので手間取ってしまい、それぞれ完成までには3時間ほどかかるでしょう。
これを毎日の実験ごとにやるかと思うと、気が遠くなりそうです。
ただ提出日はかなり余裕を持って定められているので、急ぐ必要はありません。
提出まで、少なくとも1週間は確保されています。
学生実験の前には予習も必要だった
「学生実験って、実験してレポート提出するだけでしょ」と安易に考えていた過去の私はバカでした。
実験の前には予習も必要です。
実験の何日か前に配られる資料で実験の手順をを確認し、フローチャート形式で実験ノートを記述する必要がありました。
実験前にはノートチェックもあるのでサボれない、、、
レポートを土日に作成するとしても平日には毎日実験があるので、前日に予習して実験、終わったら予習して次の日実験、また予習して、、、
エンドレスです。
実際の学生実験で感じたこと
ここでは実際に学生実験が始まって感じたことを述べていきます。
まず学生実験はテストこそはないものの、予習して実験してレポートを書いてという面倒な作業が多いです。
「忙しいと言っても大したことないでしょ」と思っていましたが、実際はかなり大変でした。
ただし、こうしてブログを更新している暇はあります(?)
中学・高校の理科実験との違いは、薬品の取り扱いや計測についてのシビアさです。
危険な薬品を粗末に扱えば命の危険がありますし、学生実験は研究に役立たせる必要があるからでしょう。
ちなみに自前の白衣・安全メガネは必須です。
学生実験は大変ではありますが、友達と協力すれば何とかやっていけます。
TAさんも超優しくて頼りになりますし。
今回は、化学科志望の高校生がビビりそうな内容ばかりを書いてしまいましたが、大丈夫です。
おそらく何とかやっていけます。
それに、実験自体は普通の授業の10倍楽しいです。
やっぱり化学といえば実験だなと感じます。
まとめ:学生実験は大変です
本記事では、実際に学生実験を経験した私が「学生実験とは何ぞや」ということを主に説明しました。
想像よりは大変ですが、慣れればなんとか乗り越えていけそうだと今のところ感じています。
実験は楽しいですし、レポートも面倒ではありますが不思議と苦ではないです。
化学科志望の高校生はまず化学科に入学してください、大変ですが楽しいので。
これから化学実験が始まる大学生は楽しみに待ちましょう。