『察しない男 説明しない女』というフレーズを見てみなさんはどう思いましたか?
私は正直、少し反抗的な気持ちになりました。
なぜなら「男だから」とか「女らしく」とかいう言葉があまり好きではないからです。
だから「どれどれ?どのような偏見が書かれているのかな?」というひねくれた気持ちで読み始めました。
読み終わった感想を一言でいうと「けっこうおもしろかった」です。
そこで今回は 五百田 達成 さんの『察しない男 説明しない女』を読んで印象に残った3つのポイントを解説していきます。
興味のある人はぜひご覧ください。
『察しない男 説明しない女』を3つのポイントで解説
『察しない男 説明しない女』を読んで印象に残ったのは次の3つのポイントです。
- 男と女は異星人
- 男は別ファイル保存 女は上書き保存
- 男はモノタスク 女はマルチタスク
一つ一つ簡単に解説していきます。
男と女は異星人
『察しない男 説明しない女』では、男と女は同じ日本語を使いながらも、まったく違う言葉を使う異星人だと紹介されています。
日常的な会話の中で、話し方の違いを感じる人もいるのではないでしょうか?
論理的に話すことが好きな男に対して、感情的に話すことが好きな女。
男性にとったら女の会話は感情ばかりで前にも後ろにも進まず「で?何が言いたいの?」と。
女性にとったら男の話は理屈っぽくて事実や知識が多く「で?何がおもしろいの?」と。
ここで、「俺は理屈っぽくは話さない」「わたしは感情メインで話をしない」と思った人もいるでしょう。
本書での男・女というのは決して性別の男・女ではありません。
コミュニケーション上での「カテゴリ」だと言っています。
だから男性でも女的なコミュニケーションをとる人もいれば、女性でも男的なコミュニケーションをとる人がいます。
本書には簡単な「コミュニケーションタイプ チェックシート」があり、
- ド男
- 男
- 女
- ド女
の4つに分かれています。
私は女性ですが男コミュニケーションタイプでした。
うすうす気づいていていましたが、、、
というわけで、男・女というのをコミュニケーション上での「カテゴリ」だと考えると男性同士・女性同士でも異星人の会話になってしまうこともあります。
そのため、「男だからこういう話し方だな」「女はこうだろ」と決めつけるのは危険です。
性別的な男・女にかかわらず、自分と違う話し方をする異星人は周りにいます。
異星人を見つけたら、その人に伝わるような話し方をすることが、恋愛も仕事も順調に進めるポイントのようです。
男は別ファイル保存 女は上書き保存
これは過去の恋人に対する考え方の違いです。
男にとっては過去の恋人もコレクションで、分かれてからも思い出のものはなかなか捨てられないのだとか。
「今まで俺は〇人と付き合った」「お前は何人と付き合ったことある?」という言葉を口にする男は、別ファイル保存の考え方が特に強そうです。
対して女は過去のことなどさほど気にしておらず、新しい恋人ができたら過去の恋人には無関心。
しかし完全に忘れたというわけではなく、女が「元彼が~」などと話し始めるのは、上書き保存であっても記憶がいつでも引っ張り出せる状態にあるからだそうです。
このような「別ファイル保存の男」と「上書き保存の女」がうまくやっていくためのアドバイスが本書では書かれています。
一つ言うと、男は過去の恋人への思い出を恋人にあまり知られないようにする、女は過去の思い出に浸る男を許す。
お互いの傾向を知り、互いの勘違いを減らすことで恋人同士のケンカを防げそうです。
男はモノタスク 女はマルチタスク
男の脳は脳梁が細く、右脳と左脳のつながりが弱いので、モノタスク向き。
対して女の脳は脳梁が太く、右脳と左脳のつながりが強いので、マルチタスク向き。
洗濯をしながら料理を作って子供の世話もする、という並行作業の多い家事をなんだかんだこなしてしまうのはマルチタスク向きの脳をもっているからでしょう。
対して、勉強や仕事など何か1つに集中したいときにはモノタスク向きの脳が活躍します。
本書では家事・育児について、男・女のそれぞれが気をつけるべきことが書かれています。
現代は女性の社会進出が進むと共に、男性の家事・育児への参加の関心が高まっている時代です。
「家事・育児は女がやるものだ」と簡単には言えない世の中で、家事・育児も分担するものとなってきています。
ここで「家事・育児は女が主だから」と思って、男が上から目線で「手伝うよ」などと言うと女はカチンときます。
「家事・育児は分担するものだろがぁ!手伝うとかのんきなこと言っているんじゃねーぞ」と。
だからやることがわからなければ「何かできることない?」と言うことが大切。
決してサポートするという気持ちではなく、一つの仕事をするという気持ちが必要です。
対して女はモノタスク向きな男を理解して、一つ一つ仕事を任せることが効果的。
「私はいつもやっているのよ」という理由であれもこれもと任せるのは、良い結果を生みません。
今でこそ共働き・家事の分担などと言われていますが、仕事は男・家事は女という考えがまだまだ浸透したままです。
しかし、たとえ家事・育児を完全に半分に分担できなくても、互いの特性を知り伝わる言葉を使うことで、気持ちよく過ごせるかもしれません。
(まあ、私は未婚の大学生なんでよくわからないんですけれどね。)
『察しない男 説明しない女』まとめ
今回は『察しない男 説明しない女』を読んで印象に残った3つのポイントを解説しました。
本書では、他にも男・女に関する特徴が具体例を多く用いて紹介されています。
例えば、「男は野球で育つ 女はままごとで育つ」「男は日常が好き 女は記念日が好き」「男はほめてほしい 女はわかってほしい」などなど。
そしてその具体例に合うアドバイスがわかりやすく解説されている、という感じです。
途中にも書きましたが、性別的な男・女ではなくコミュニケーション上の男・女です。
男・女それぞれの考え方の傾向を知りながら、自分と違う人とどのように付き合っていくのか、がわかる本となっています。
目次
はじめに 男と女は違う言葉を話している
第1章 基礎編 男と女はこんなに違う!
第2章 恋愛/セックス編 わかり合えないからこそ、惹かれ合う
第3章 結婚/家庭編 家庭では女が社長、男は部下
第4章 仕事/職場編 ビジネスは男のルールでできている
あとがき 自分とは違う人とどうつき合うか?