「仕事が終わらない」
私はまだ大学生なので、このような経験をしたことはありません。
副業でWebライターを経験したことがありますが、サラリーマンのように仕事が多すぎることはないので余裕で終わります。
しかし少し考えてみると、大学のレポートはなかなか終わりません。
もしかしてサラリーマンの仕事が終わらないことと、大学生のレポートが終わらないことには、わずかながら共通点があるのではないか?
今回紹介する本のタイトルを見て、私はそう考えました。
本記事では、中島聡さんの『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』を読んで、印象に残った3つのポイントを解説していこうと思います。
主観的な解釈・身近な経験も取り入れながら説明していきます。
『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』を3つのポイントで解説
本書で印象に残ったのは次の3つのポイントです。
- 仕事が終わらない原因はラストスパート志向
- 最初の2割の時間で8割の仕事を終わらせる
- どうしても集中できないという問題
一つずつ説明していきます。
仕事が終わらない原因はラストスパート志向
- 仕事が終わらない大人
- 夏休みの宿題が終わらない小学生
- レポートが終わらない大学生
以上の人たちに共通しているのはラストスパート志向です。
締め切りの直前で無理やり終わらせようとすると、仕事・宿題・レポートはなかなか終わりません。
そして最悪の場合、締め切り当日に上司・先生・教授に「終わりませんでした、すみません」と言うことになります。
なぜこのようになるのか。
それは、そもそもラストスパート志向では仕事が終わらないからです。
ラストスパート志向の大きな欠点は、締め切り直前まで、その仕事の難易度を把握しないことまたは見誤ることです。
10日間で頼まれた仕事を始めもせず「これなら簡単に終わりそうだ」と見誤り、頼まれてから9日目にやり始めて、「やばい、終わらない」と焦る。
そして締め切り当日に締め切り延長を頼み、会社の迷惑に、、、
締め切りを延長したことはないですが、大学生ながらに私も同じような経験があります。
「レポートの締め切りは2週間後ね」と言われ、レポート課題を見るものの「意外と簡単そうだな、まだ2週間もあるし」と最初に思う。
1週間前に「まだ1週間前じゃん」、3日前に「まだ3日あるじゃん」と言っているうちに提出期限が迫ってくる。
いざレポートに取りかかると、思ったより難しくて夜遅くまで頑張る。
そして直前に無理やり終わらせてゴミレポートを提出する。
みなさんも同じような経験はないでしょうか?
仕事が終わらないのは、そもそも直前にラストスパート志向でやろうとしているからなのです。
最初の2割の時間で8割の仕事を終わらせる
ではラストスパート志向がダメなら、どうすればいいのか。
簡単です。
もっと早くやればいいのです。
本書には、最初の2割の時間で8割の仕事を終わらせて残りは流しでやる、と書いてあります。
10日で頼まれた仕事は最初の2日で8割、1週間が締め切りのレポートは最初の1日半で8割を終わらせる。
働いている人は「無理だ」と思ったかもしれません。
私は社会人として働いたことがないので、この意見には反論できません。
しかし大学生のレポートに関しては無理ではない、と思います。
1週間が締め切りのレポートを最初の1日で8割完成させることは、ちゃんと集中すれば意外と簡単。
仕事の場合は、もし8割ができなかったら締め切り延長をその時点で頼むべき、とのこと。
たしかに、締め切り当日に延長を頼むよりかは、もっと早くに延長を頼まれたほうが上司も助かるはずです。
ラストスパート志向では「早めの延長」を頼むことができません。
最初のほうで仕事を始めもせず「終わるだろう」と考え、どれほどの仕事なのか把握できていないからです。
仕事なら早めの延長を申し出れば、クオリティ自体に支障が出ることはないでしょう。
しかし大学のレポートは早めに延長、などという概念がありません。
遅れたら成績が悪くなるだけです。
だから、大学のレポートはそもそも2割の時間で終わるよう、締め切りが設定されているとも考えられます。
なのに、なかなか終わらないのはラストスパート志向だから。
最初の1日でやってみないから、そのレポートがどの程度の難易度なのかわからず、最後に根性で徹夜することになるのです。
最初に8割やっておけば、提出期限までの間に、わからないところを教授に質問だってできます。
ちなみに、大きな仕事なら細分化すればOKです。
1ヶ月の仕事を10日ごとに分けたり、またさらに5日ごとに分けたり。
この方法は柔軟に使えます。
どうしても集中できないという問題
そして最初の2割の時間で8割の仕事を終わらせるためには集中力が必要です。
集中力さえあれば早めに仕事を終わらせられます。
だからこそ著者は「集中しなきゃいけない仕事なんかするな」と言っています。
「残業しなければいけない」ではなく、残業するほど楽しい仕事を選ぶべきだと。
著者の中島聡さんはプログラミングが好きだから、仕事でもプログラミングに集中できる。
ゲームなら集中力が続くのに、仕事になるとなかなか続かない。
それは仕事が楽しくない「集中しなきゃいけない」ものだから。
でもやりたくなくても、やらなければならないこともある。
そんなときは期限をつけて集中するといいです。
今の仕事がいやだから好きな仕事に転職したい、と考えたとき。
半年で転職しようと決めたとする。
半年間は集中して仕事をさっさと終わらせる。
そうすると時間が余るので、転職のための準備ができる。
半年後には好きな仕事へ転職。
自分が何をしたいのか早く見つければ、いやなことでも頑張れます。
つまり、仕事を終わらせるために一番大切なのは、自分が本当にやりたいことを見つけることです。
私自身もWebライターの仕事が簡単に終わるのは、作業自体が自分に向いているからだと思います。
対してレポートは面倒だから締め切り直前まで終わらない。
しかしこの本を読んでからは、やりたいことのためにさっさと終わらせることを心がけています。
『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』まとめ
今回は、 『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』で印象に残った3つのポイントを解説してみました。
まとめると、仕事が終わらないのはラストスパート志向のせいであり、終わらせるために大切なのは最初の時間で猛ダッシュすること。
そして好きなこと・やりたいことを見つけて、集中しようと思わなくても熱中できることをすべきであり、そのために嫌なことを猛ダッシュで終わらせる。
本を読むまで知りませんでしたが、著者の中島聡さんはパソコンの「右クリック」「ドラッグ&ドロップ」の概念を作った、マジですごい人です。
そんな中島聡さんの人生も知れるので、気になった人は本書を手に取ってみてください。
私はもう2回読みました。
目次
1章 なぜ、あなたの仕事は終わらないのか
2章 時間を制する者は、世界を制す
3章 「ロケットスタート時間術」はこうして生み出された
4章 今すぐ実践 ロケットスタート時間術
5章 ロケットスタート時間術を自分のものにする
6章 時間を制する者は、人生を制す