この記事では東進とスタディサプリを元東進生が比較していきます。
私自身、高校1年生の夏から東進に通い、国公立大学理系に現役合格しました。
東進を選んだときには「大学受験なら東進or河合塾or駿台だろう」と勝手に思っていて、スタディサプリのことを知ったのは高校2年生のときでした。
今となって調べてみるとスタディサプリはかなり良くて、高校1年生のときにスタディサプリの存在を知っていたら選んでいたかもしれないなと思っています。
そんなわけで元東進生の目線から、東進とスタディサプリを比較していきます。
※東進には在宅コースもありますが、この記事内での”東進”は校舎に通って映像授業を見ることを想定しています。
本ブログ筆者
- 高1夏から東進に通う
- 国公立理系に現役合格
- 塾チューターの経験あり
【東進vsスタディサプリ】8つのポイントで比較!
東進とスタディサプリを8つのポイントで比較します。
①授業の質
<東進>
東進の授業の質はかなり高く、どこの大手予備校にも負けていないと思います。
なぜ授業の質が高いのかというと、講師の質が高いからです。
どの教科も実力のある有名講師が多く在籍しています。
現代文の林修先生、英語の安河内先生、数学の志田先生などなど。
ほとんどの人は林修先生くらいしか知らないと思いますが、どの先生の授業もとにかくわかりやすいです。
授業のレベルは、基礎から応用までさまざまな授業があります。
が、全体的には難関大学(旧帝大や早慶、医学科など)を目指す人向けかなと感じます。
<スタディサプリ>
スタディサプリについては、「東進の授業と質は同じ」という声が多いです。
後ほど料金についても比較しますが、「東進と同じクオリティの授業がこの安さで受けられるの?」と正直びっくりです。
スタディサプリには大手予備校から引き抜かれている講師がいて、授業の質もたしかに高いかと思われます。
心配な点は、そもそもの講師数が少ない点です。
東進では講師数が多いので、ある程度先生を選ぶことができます。
講師数が少ないと「自分にこの先生は合わないな」と思ったときに、少し困るかもしれません。
②共通テスト対策
<東進>
共通テストに関して、東進には
- 対策講座
- 演習講座
の2つが用意されています。
対策講座は、共通テストで求められる力を身につけるための講座です。
各科目ごと用意されていて、一般的な授業形式の講座となっています。
演習講座は、解く→採点→解説授業という流れの講座です。
過去の共通テスト・試行調査・予想問題(計10年分)などを解き、採点のあと解説動画を見ることで勉強していきます。
かなりの演習量になります。
<スタディサプリ>
スタディサプリには
- 対策講座
が用意されています。
授業形式で、共通テストの解き方やポイントを学びます。
また一部の教科に限られますが、類題に取り組むことができ解説も視聴可能です。
③志望校対策
<東進>
過去問演習講座というものがあり、過去問(10年分)を解いて添削してもらえます。
問題を解いたあとは解答をすぐに確認でき、添削は5日以内に返ってきます。
記述問題の採点は自分では難しいので、添削があるのはありがたかったです。
一部の大学に限られていますが、過去問の解説動画を見ることもできます。
過去問演習講座以外にも、科目ごとで「難関大」や「私大対策」などレベル別授業が充実しています。
<スタディサプリ>
添削はありませんが、科目ごとでレベルに合わせた対策講座が用意されています。
おおまかに「難関国公立大」「国公立大」「難関私立」などに分かれています。
旧帝大・早慶などでは「〇〇大学」と大学ごとの対策講座があります。
④管理体制
<東進>
生徒ごとに担任のチューター(現役大学生)がいて、月に1~2回面談があります。
校舎によってグループ面談だったり個人面談だったりします。
生徒の進捗を確認して計画的に学習を進められるようアドバイスや、精神面でのサポートをしてくれます。
ただ正直言って、自分で勉強を進められる生徒にはいらないものです。
私が生徒のときは「面談だるいな面倒だな」と思っていました。
<スタディサプリ>
月額2,178円(税込)のプランではコーチングのようなものはありません。
が、志望校とレベルを鑑みた学習プランが自動作成されます。
「どの授業をどのペースで見ればいいのかわからない」という人のために、授業が厳選されていて受講ペースがわかるようになっています。
月額10,780円(税込)のプランならコーチによる個別指導があります。
現役難関大学生が1人1人に合わせて学習プランをカスタマイズするので、より生徒に寄り添った学習プランとなります。
実際にコーチに会うことはありませんが、精神面でのサポートもしてくれるようです。
⑤勉強する環境
<東進>
PCが並んでいる部屋と自習室があります。
映像授業を見るためだけでなく、自習のために校舎を利用できます。
校舎によって差もあると思いますが、私の通っていたところは年中無休でした。
家ではあまり集中できないタイプなので、毎日・長時間勉強できる場所があるというのはとても助かりました。
<スタディサプリ>
校舎がないので、自宅や図書館などで勉強することになります。
「自宅ではまったく勉強できない」という人にとっては心配な点です。
集中できる環境がある人にとっては特に問題ないかなという感じですね。
⑥質問対応
<東進>
校舎にいるチューターに質問が可能です。
東進の授業だけでなく、学校の授業、市販の問題集などなんでも質問できます。
<スタディサプリ>
月額2,178円(税込)のプランでは質問対応がありません。
月額10,780円(税込)のプランでは以下のような制約はありますが、質問ができます。
- 月10問まで
- 英語・数学・物理・化学のみ
- スタディサプリの講座・副教材に限る
⑦模試
<東進>
東進は1・2年生のうちは2ヶ月に1回、共通テスト形式の模試があります。
入塾と同時に模試費を払うので、東進生は自動的に受けることになります。
そしてこの模試の難易度がかなり高いです。
河合塾の同じようなマーク模試はとても優しく感じていました。
そして3年生になると、マーク模試のない月に記述模試が入ります。
「難関大模試」と「有名大模試」にレベルが分かれているので、自分の志望校に合うレベルの記述模試を受けます。
ほかには難関大だと「東大本番レベル模試」「北大本番レベル模試」など大学ごとの模試が1年に2~4回あります。
それぞれの模試には解説授業が付いているので、答えだけではわかりにくいところも詳細な解説を聞くことが可能です。
これらすべての模試は東進生以外の外部の人も受けることができます。
ただし解説授業を見られるのは東進生のみです。
<スタディサプリ>
スタディサプリでは模試は開催されていません。
模試を受けたいときは、外部の河合塾・駿台・東進などの模試に申し込み受けることになります。
受験本番で緊張しないためにも模試を多く受けておくことはかなり重要です。
スタディサプリを利用する場合は積極的に模試に関する情報を集め、受けに行ったほうがいいと思います。
⑧料金
東進
↓ざっとかかる費用(税込)です。
- 入学金 33,000円
- 担任指導費 33,000円
- 講座 77,000円×講座数 ※1
- 模試費 29,700円(高3生)※2
※1 1講座は90分×20回
※2 14,850円(高2生)/12,650円(高1生・高0生)
東進はいくつ講座を取るかによって費用が大きく変わります。
そして高校3年生に対しては、容赦なく1年で100万円を超えるプランを勧めてきます。
私自身は断り、教科は英語と数学に絞りましたが、それでも50万円近く費用がかかりました。
ただ、「親の大金をムダにしたくない」という思いで頑張れたところもあります。
<スタディサプリ>
月額2,178円(税込)のプランと、月額10,780円(税込)のプランがあります。
2つのプランの差は、質問対応とコーチングの有無です。
”月額2178円~”というのを見たときに、「どうせもっと高い金額出さないと、見れない動画とかあるんでしょ」と思っていましたが、映像授業はすべて利用可能なんですね。
5教科18科目4万本の動画を月2178円で見られるというのは、コスパやばすぎです。
しかも追加の入学金や施設利用費はないですからね。
これが本当の”コスパ最強”です。
良い点・悪い点・向いている人
ここで、2つの特徴を簡潔にまとめてみます。
東進の良い点がやたら多いですが、これは料金の差だと思ってください。
東進
<良い点>
- 講師数が多い
- 志望校対策で添削がある
- 環境が整っている
- 管理が手厚い
- 定期的に模試がある
<悪い点>
- 料金が高い
- 授業は見放題ではない
- 面談が面倒くさい
<向いている人>
- 料金は気にしない人
- 勉強する環境が欲しい人
- 他者に自分の勉強を管理してほしい人
「管理が手厚い」と「面談が面倒くさい」は紙一重かなと思います。
管理体制がしっかりしている点は、誰かに管理してもらわないと勉強をさぼってしまう人にはうれしい点です。
スタディサプリ
<良い点>
- 料金が安い
- どの授業動画も見放題
<悪い点>
- 勉強する環境はない
- 模試はない
- 志望校対策で添削はない
<向いている人>
- 料金は安く済ませたい人
- 自宅の学習環境が整っている人
- 主体的に勉強できる人
月額2178円で、4万本が見放題というコスパの良さが最大の魅力です。
塾のようなサポートはないので、自分で積極的に勉強していける人向けだと思います。
けっきょくどっちを選べばいいの?
どうしても迷う人におすすめなのは、どちらも無料体験することです。
けっきょく体験しないと自分に合っているのかはわかりません。
「ネットでは絶賛されていたけれど自分にとってはイマイチ」
「噂ではあんまりみたいだけれど自分には合っているな」
というところが東進・スタディサプリそれぞれで少なからずあると思います。
ちなみに私は東進で合格できたので東進には肯定的なイメージを持っています。
ですが、もし高校1年生に戻れたらスタディサプリは絶対に体験しておきます。
スタディサプリで事足りるなら、安いしそれでOKですからね。
また一方に絞らずとも、両方のいいとこ取りをするのもありだと思います。
数学と過去問添削は東進で、数学以外の教科はスタディサプリで、という感じです。
【東進vsスタディサプリ】まとめ
今回は元東進生が東進とスタディサプリを比較してみました。
東進は講師の数、充実した志望校対策、勉強しやすい環境が良い点。
予備校界でも料金は高いですが、やはりサポートは手厚いです。
対してスタディサプリは料金の安さ、映像授業が見放題であることが良い点。
入学金なども発生しないので、気軽に始められて「なんか違うな」と思えばすぐにやめられるのはいいなと思いました。