東進のCMで大ブレイクを果たしてから年月が経った今もテレビで見かける林修先生。
見るたびに「予備校講師がテレビでここまで生き残るなんて本当に実力のある人なんだなぁ」と思います。
今回はそんな林修先生の本『受験必要論』を3つのポイントで解説します。
この本は私が高校1年生のときに人からもらい、読んでみたら受験に対する新しい考え方を知ることができました。
本記事を読むメリット
- 受験勉強に意味を見いだせる
- 勉強法に対する考え方を変えられる
- 受験が全てではないとわかる
できるだけわかりやすく説明していきます。
『受験必要論』を3つのポイントで解説
受験生が興味を引きそうな3つのポイントを選びました。
- 受験勉強をする目的とは何か
- なぜ勉強しても成績が上がらないのか
- 社会はたくさんの「物差し」を用意すべき
1つずつ解説していきます。
受験勉強をする目的とは何か
受験生なら「なぜ勉強するのだろう」「なぜ大学に行くのだろう」と一度は思ったことがあるでしょう。
『受験必要論』では、その1つの答えがわかります。
「積極的受験」と「消極的受験」
受験には「積極的受験」と「消極的受験」があると書かれています。
積極的受験は、医者や弁護士になりたいという目標があってその目標を達成するために大学受験をすることです。
消極的受験は、現在特に夢や目標はないけれど視野を広げるためにとりあえず大学受験をすることです。
私は完全に後者でした。
みなさんも「消極的受験」の人が多いのではないでしょうか?
そしてそれは悪いことではありません。
そもそも高校生が見ている世界なんてとても狭い。
なりたい職業なんてないけれど、一旦見る世界を広げるために大学へ行くというのは十分ありな考え方なのです。
「創造」と「解決」
そして受験の目的は「創造」と「解決」の力を身につけることと書かれています。
社会に出れば答えのない問題にぶつかります。
「どうしたらお客さんが集まるのか」「どのような商品が売れるのか」
このような問いに明確な答えはありません。
答えがあれば全ての企業が儲かっているでしょう。
受験勉強では答えのある問題をいくつも解くことで考える力が身につきます。
そして答えのない問題で、より良い答えを次第に見つけられるようになる。
社会で答えを見つけるときに役立つものは、新たな物を作り出す「創造」か、問題点を改善する「解決」に分けられます。
林修先生は「成績が上がらない」という生徒の問題を改善するという点で、「解決」が秀でているように思えます。
TwitterやInstagramを作った人は「創造」が秀でているのでしょう。
社会ではどちらかがあれば、やっていけるということです。
なぜ勉強しても成績が上がらないのか
受験生の多くが気になるのではないでしょうか?
原因が3つ書かれていました。
単純に量不足
多いのは単純に量不足であるということ。
人は環境によって「当たり前」の基準が変わっていきます。
「私はたくさんやっている」と思っても、できる人の「たくさん」と比べたら全然量が違う。
自分の言う「たくさん」というのは、あくまで自分の基準に過ぎないのです。
基礎が抜けている
他には基礎が抜けているタイプ。
学校の授業というのは、生徒ができようができまいが次から次へと進みます。
中には基礎ができていない人もいて、この状態で問題をたくさん解いてもなかなか実力にならない。
成果が出るまでに時間がかかっている
勉強しても成果が出るまでに時間がかかっている場合もあります。
私の経験では3ヶ月勉強し続けるとわかります。
一ヶ月そこらで、成績は急に上がりません。
そして
- 単純に量不足
- 基礎が抜けている
- 成果が出るまでに時間がかかっている
の3つのうち生徒がどの状態なのかを教師が見極める立場にあるのですが、現実的にはほぼ無理です。
クラス40人全員がどういうい状況なのか正確に把握するのは無理があります。
ならば自分で主体的に分析するしかないと思います。
これを受験に間に合うようにやらなければいけません。
受験直前で「頑張ったのに成績が伸びない」と言っているようではもう手遅れです。
受験勉強が本格化する高3になる前でも、テストや模試は山ほどあるのですから、どうすれば成績が上がるのか試す機会は多くあります。
そこでどれだけやれば成績が上がるのか、自分に合う勉強法はどれなのか、と試行錯誤すればいいのです。
社会はたくさんの「物差し」を用意すべき
現代の社会では学歴が高いほどいい、低いのは悪いと認知されています。
これは社会が「勉強」という一つの物差ししか用意していないからです。
「写真がうまく撮れる」「寿司が美味しく握れる」というのを社会がもっと認めて「物差し」とすれば、勉強ができないからといってへこむ人は少なくなるでしょう。
そして「自分は〇〇ができる、あなたは△△ができる」と認め合え、他の分野では負けてもいいやという余裕が生まれます。
現代の学歴と同レベルで認めてもらえる「物差し」を社会は用意すべきなのです。
『受験必要論』まとめ
今回は『受験必要論』の3つのポイントを解説しました。
本記事で紹介したのはほんのわずかであり、伝えられていないことがたくさんあります。
「勉強や大学に意味を見い出せない、やる気が出ない」という人にぜひ読んでほしいです。
林修先生の文章では、わかりやすさ・言葉の重みが全く違います。
興味を持った人はぜひ本書を手に取ってみてください。
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